
2021年1月頃に地震保険が全国平均で5.1%引き上げられる方向で調整に入ったことが報道されました。不動産投資家やマイホームを所有している人にとっては、保険料負担が上昇することになりますので、値上げの概要についてはおおまかにでも把握しておく必要があるでしょう。
ここでは地震保険料の値上げの詳細と概要について解説していきます。
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2021年1月頃に地震保険料が値上げ!
2021年1月頃に予定されている地震保険料の改定は、2017年1月、2019年1月に続いて3度目となります。これは2011年3月に発生した東日本大震災以降に3段階での地震保険料値上げが計画されており、2021年1月頃の値上げが計画上の最後ものとなります。
もちろん2021年1月の値上げで今後値上がりしないというわけではなく、今後も地震保険の適応状況に応じて値上げされる可能性はあります。日本は地震大国であり、いつ大規模な地震が発生してもおかしくはないので、今後も値上がりすることはあっても、値下がりする可能性はきわめて低いでしょう。
2021年1月頃の3度目の改定は、全国平均で5.1%の改定としか発表されておらず、地域や構造における詳細はまだ公表されていません(2019年5月末記事執筆時点)。
ただ不動産を保有する人にとっては、コスト増となりますので、詳細が発表され次第おおまかには把握しておいた方が良いでしょう。
2019年1月の地震保険値上げの概要
以下は2019年1月に改訂された地震保険料の概要で、全国平均で3.8%の値上げとなりました(イ構造は主として鉄筋コンクリート・鉄骨造の建物、ロ構造は主として木造の建物)。
引用:日本損害保険協会
2021年1月に予定されている改定もこのように地域・物件の構造毎に詳細が発表されるのを待ちたいと思います。
長期割引(係数)は改悪するのか?
地震保険は最長で5年間、最短で1年間加入することができ、長期で加入すればするほど割引が適用されます。この長期の割引率のことを「長期係数」と呼び、2019年1月の改定でも「長期係数」は改悪しました。
2019年1月の改定で5年の「長期係数」は4.45から4.60と3.4%の値上げです。この4.6という数字は、5年間を毎年契約するのに対して、8%の割引が適用されることを意味します。
引用:日本損害保険協会
2021年1月頃の改定で「長期係数」も改定されるのかは発表されていませんが、今までの流れからして、改悪となる可能性が高そうです。
地震保険料は求償実績に応じて値上げされるものではない
地震保険料の改定についてみてきましたが、大事なポイントとしては、保険金の求償実績に応じて値上げされるわけではないということです。これは火災保険も同じなのですが、不動産の保険よりも、自動車保険の方が馴染みがあるため、保険金をもらえばもらうほど保険料が値上がりすると勘違いしている人は多いです。
求償実績に応じて地震保険料が値上がりしないということは、保険求償すればするほど得するという考え方もできます。地震保険に加入していれば、追加のコスト無しで鑑定を受けることができますので、少しでも気になる人は鑑定を依頼した方が良いでしょう。
もちろん地震保険で保険金を受け取るためには地震の被害が必要となり、過去に震度4以上の地震があった地域であれば、保険金が支払われる可能性があります。
もし地震保険の申請に疑問がある場合、ご連絡頂ければ質問にお答えします。また私は専門の業者を起用することによって、「一部損」から「小半損」に引き上げることに成功しました。詳細は以下の記事を参照してください。
また地震保険だけでなく、火災保険についても申請をサポートすること可能です。
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まとめ
地震保険料が2021年1月頃に全国平均で5.1%値上げされることが発表されました。まだ詳細は発表されていないものの、不動産所有者にはコスト増になるので、概要は把握しておいた方が良いでしょう。
地震保険は保険金の求償実績に応じて保険料が決定するわけではないので、少しでも可能性があるのであれば、鑑定を依頼した方が良いです。また地震保険の保険金は個人であれば、税金の支払いが不要である点も大きなメリットです。
この機会に保有する物件で保険求償できるものが無いか、調べてみることをおすすめします。
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